漆黒 能代 sikkokunosiro’s diary

主に思い出を書いています。いつか現在に追いつきます。

長く人生ともにしてたらそのくらいわかるよ(心の中の自分)

そろそろ文化発表会があります。そこで合唱部の最初にして最後のステージ上での発表があり、それも大事なんですが今回は別の話題。

去年もありました、意見作文です。一人一つ自分の考えを作文に書き、クラスで発表した後、生徒間の投票で上位二人は学年選考会へ。さらにそこで選ばれた作文が文化発表会で読まれる、という盛り上がる形式です。テーマは自由なので去年はふざける人が何人かいたのですが、今年は受験生だし、まじめな雰囲気。どうしようかな……

まじめなのだとなかなか案が降りてこない。あったとしても作文にできるほど長いものではない。一週間ほど猶予が与えられており、ずっと悩んでいたんですがとうとう何も出ず。

しょうがない、ボケ作文でいくしかない!腹を決めて登校。実はひそかに温めていたネタ「父さん日記」を配られた作文用紙に書いていきます。

一週間後。クラス発表開始。三日、三時間に分けてクラス三十余人が各々の作文を読んでいきます。順番はくじ引き。いつくるか全くわからないのですごくドキドキします。一日目は順番こず。ほっとしたようなはやく終わらせたいような。しかし二日目、なんと二番目に回ってきてしまいました。本当はもっと普通のを何個か挟んだ後がよかったけど…まあ決まったことは仕方ないです。運命に従いましょう。ボケ作文を握りしめ、ゆっくりと教卓の方に向かいます。

足の震えが止まらない…途中で止められる可能性も考えられるくらいにふざけ倒しましたからね。みんなの視線がこわい。やっぱりやめとくべきだったかな。いやいやいや!こんな感じでうじうじするところがダメなんだぞ自分!大丈夫。今まで全部失敗なんてなかった。今回も絶対いけるって。なんだかんだでやる奴だって信じてるぞー!

心の声で自分を励まし、最初の言葉を絞り出します。人ボケ目までが遠い。心細い。序盤は普通の意見作文と同じような感じ進んでいきますが突如として日記構文が始まり、聞いてる生徒もちょっとザワついておりました。さあ来たぞ最初のボケ。これがウケるかどうかでこのさきの明暗がわかれる。どうだ…?

フフッ

お?ウケた…?よ、よし、二ボケ目だ。どうだ?

はは ヒヒッ

ーきた。勝利を確信しました。

結果だけ言うと、すごいウケた。用意してたのはだいたい笑ってくれたんじゃないかな。オチが一番笑い声大きかったし、終わった後の拍手も客観的に見ても盛大だったと思います。次の出番の人が「いや、まって、俺の面白くないよー!」と困り顔で言って笑いを取っていました。

授業後、数日たったときも「なんかやるとは思ってたけど、あれはさすがすぎるわー」と言われました。なんかやる人だと思われているとは。うれしいですねえ。

ウケたとはいえ、ふざけた作文に投票する人はあんまりいないだろうなと思っていたんですが予想以上の得票数でなんとクラス順位、三位。あと一つ上なら選考会にもいけましたが別に悔しいとは感じないくらいに予想以上だったので満足です。

やっぱりお前はやる奴だよ。すごいやん。この日は心の中の自分が妙に称えてくれた。

「父さん日記」別記事で公開予定です。