漆黒 能代 sikkokunosiro’s diary

主に思い出を書いています。いつか現在に追いつきます。

しばし待たれよ

前回の音楽の発表会の続きです。

本番は中間発表の一か月後くらいに始まりました。

まず運命の出番順決め。今回はあみだくじで決めます。中間発表の時の人数、24組分の線が引かれていましたが、名前は書きに来たのは25人。一人増えた。実は中間発表に出てなかった子がしれっと列に加わっていました。中間発表の順番決めのときには休んでいておそらく、自分も出ますと言い出す勇気がなかったのでしょう。でる予定もないのに練習してる姿が哀愁に満ちていてひそかに心配していましたが、本番はやるみたいで安心しました。その子が中間発表のとき欠けていたことにも今しれっと列に並んでいることにも誰一人気づかないのがなお悲しい。

そして即席で書き足された25本目を、引いてしましたよ、なんと。トリになってしまいました。責任重大だ…

まだサビしかできてないので他の部分の完成を急ぎます。AメロとBメロはいちおう作っていましたがどうも蛇足感が強かったのでサビ→イントロ→Ⅽメロ→大サビの流れで仕上げました。難しいフレーズを覚える暇はなかったのでⅭメロの左手はコードをなぞるだけにしました。曲に緩急がついて結果的にはいい感じになりました。本番まで連日母親の実家(おんなじマンション)に帰ってピアノの練習していました。何時間も弾くうちに自分で自分の曲に飽きてきたのでコードを少し組み替えながらより自分の好きなものへと成長させていきます。

本番開始。クラスメイト二人が司会としてかわいい帽子をかぶって出てきました。音の出ないマイクで会を進行していきます。発表者は事前に曲についての説明やメンバーの特徴を書いた紙を提出しており、それを司会の人が読んだ後、演奏開始、という流れのようです。弾いた後はランダムでクラスの一人が指名され、感想を言うらしいです。これは気をぬけないな…

印象に残った人をダイジェストで紹介しましょう。

三番目に出てきたのは先ほど紹介した列にしれっと加わっていた子です。披露したはシューベルト「魔王」マイファーザーのやつですね。はいりの低音連打で「おっ」という声が。ジャラジャラジャッジャッジャーン(知ってる人はわかると思う)がうまくしなやかに流れており練習の成果を発揮していました。中間発表にでていないせいかひどく緊張していた様子でしたが。しっかり一曲弾き切っていました。

続きまして中間発表では鬼レンチャンに挑戦していた男子スポーツ四人組。五等分の花嫁の「五等分の気持ち」を踊りながら歌っていました。見えやすいようにピアノをづらすという配慮が素敵。セリフをちゃんと言ったり、一人欠けてるところをうまく工夫して笑いにつなげ、今回も爆笑を取っていきました。

白畑さんは相変わらずコンサート状態。コウノドリというドラマの曲ですが…これはコンサートすぐ終えて病院行っても許す。素晴らしすぎて逆に書くことないくらいすごかったですベイビー。

そして自分の番。メンバーの特徴、のところに書いた「豆乳と青汁毎日飲んでる」とか「身長に対して足のサイズが大きめ」というのがウケてました。曲名の「老夫婦」もなぜかウケていました。

司会の人にどうぞ、と言われたので満を持して自分の作った曲であることを言いました。当然みんなザワつき始め…ると思ったんですがまさかの沈黙。思ったより冷静に受け止められました。ザワつきを抑えるための言葉は考えていましたが、静まり返った場を沸かす言葉は考えておらず。逃げるようにピアノに行き、弾き始めました。意外にも序盤はミスなく弾くことができ、いい感じかも、と思っていたところでめちゃくちゃになりました。急いで再開し、完奏しましたが、自分で作った悪い曲、下手に演奏した奴という印象なんだろうなあ…。やらかした感漂わせて机に戻りました。

授業が終わり、なんとなくうつむいていたところに隣の席の人が「『老夫婦』よかったよ」と言ってくれました。あとからみんなの感想が書いた紙を見ましたが温かい言葉ばかりで元気が出ました。「LINE MUSICで配信待ってます」というコメントが面白かったです。