漆黒 能代 sikkokunosiro’s diary

主に思い出を書いています。いつか現在に追いつきます。

曲調はあんまり老いてないです

芸術で選択している音楽の授業。そこで夏休みちょっと前くらいから面白そうな企画が動き出しだしていました。それは音楽発表会。演奏形態、曲のジャンル、人数自由でとにかく一人一回はクラスのみんなの前に出て演奏をするという企画です。練習期間はしっかりとって三か月。夏休みをまたぐのでだいぶ準備できますね。みんなめんどくさがるかなと思ったらワクワクしていました。普段表にでない者としてはかませるチャンス。選曲がカギになります。

どうしようかと数週間悩み、ふと思い出しました。文化祭のバンド行事、みなおんの音出し中、「この曲自分で作ったんだ~」と言ってキーボードを弾いていた人がいたことを。自分で作った曲って言えるのかっこいいなあと思ったんですよね。決めた!発表会は自分で作った曲でいこう。そして夏休み中は全力で作曲。もともと趣味で作曲はちょっとかんでいたので知識を総動員してコード進行をくみ上げていきます。曲名は「老夫婦」

曲が半分くらいで来たところで二学期が始まり、新情報入手。みんながある程度どんな曲をやってくるのかを知るために十月の本番の前、九月に中間発表があるらしいです。中間発表は短めでサビだけとかでもいい…ということですが、まだ作曲だけで練習を全くしていないのでなにも弾けない。さらにその中間発表の順番決め、じゃんけんで決めた結果トップバッターになりました。これはさらにまずい。

全部作るのは中間発表のあとにしてサビだけ仕上げ練習を開始しました。ピアノの曲なんて作ったことなかったので最初はとても人間には弾けないものになっていました。そこからリストレベル、ピアニストレベル、ピアノ有識者レベル、素人レベルとだんだん自分で弾けるようになってきました。(それでも変な動きですが)

そして中間発表。あまり緊張してないつもりだったですが最初に曲の説明をしたとき舌を噛んだり、弾こうとしたとき指先が変色していたりと体は正直なようです。かなり失敗しましたが単純に下手なだけで、自分で作った曲だとはバレてないみたいです。この発表会で爪痕残すには、演奏はだめ、曲もよくない、「自分で作った」という事実で勝負するしかありません。本番までなるべく隠しておきたい。

曲を聴く人はただ聞くだけではなく、曲の感想やアドバイスを一曲ずつ紙に書いていきます。最後に回収して本人に渡し、本番のときに参考にするらしいです。

他の人の曲ももちろん聞きましたが、レベル非常に高い…!ピアノ経験者もそうですが初めてという人も夏休み中にしっかり仕上げてきており、まったく隙がありません。ギター、ピアノ、鉄琴のグループや、ピアノ、木琴、ボーカルの三人組、連弾も何組かいて非常に工夫されていました。白畑さんが一人ですさまじい力量から織りなされるピアノテクニックを見せたあと、他の子がピアノ、自分はボーカルで歌いだしたとき、もうこれ白畑さんライブやん、と思いました。一番インパクトを残していたのが男子スポーツ組。前日まで何をするか決めてなかったらしく、当日授業前に四人集まって会議をしていました。そしてやったのはなんとカラオケ。鬼レンチャンという番組のカラオケで音を外さずにどこまでいけるのかという企画を再現していました。もちろんカラオケのバーはないので黄色のチョークで黒板にそれっぽいものを描いていってました。そしてサビに入ったところで、赤いチョークをビッと引き、太い声で「『む』が半音高い!」

といって終了。真顔で去っていきました。

クラスのみんなは大爆笑していましたが先生がずっと真顔で怖かったです。彼らは本番なにをするんでしょう。次回に続く。